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March 12, 2004

バレリーナへの道

ムスメがバレエを習いたいと言ったのは約半年前のある日。テレビでバレエの公演をたまたま見てから大きなため息をつき、涙目で真剣に言ったのでした。

「まま・・・どうちよう・・・あたち じょーじゅに くるくるできないよ・・・(T^T)」
(ママ、どうしよう?私、上手にクルクル回れないよ)

はっ?最初、何を言っているのか理解できませんでした。だってあまりに唐突なんですもの。なぜに上手に回れないことを泣きながら悩むのか・・・。我が子が異星人に見えた一瞬です。人差し指でも出してみようかと思いました。<古い

とりあえず、日常生活においてクルクル回る必要性がないから心配しなくてもいいと説明してみましたが、思い込んだら試練の道を歩み始めてしまったムスメはベソベソと泣き続けます。そこで、どうしてもクルクルしたかったら"バレエ"というのを習えばいいと教えましたら、

「ばれえ いきたいでっちゅっ!」
(バレエを習いに行きたいです)

と、急に元気になって答えました。その直後に、ユーポスという自動車買取会社のCMを見たムスメは更にトキメキました。関西ローカルのようですが、故ルドルフ・ヌレエフさんのバレエの映像の上に「うったったーうったったークルクルクルクルマを売るならユーポスっ!」というナレーションが流れます。「うったったーうったったー」の部分はジャンプしながら走り、「クルクルクルクル」のところで回転、「ユーポスっ!」のラストでポーズを決めるというCMです。映像はとても芸術的なのですが、ナレーションが被るとそのギャップがなんとも面白いという、言わばお笑い系のCMなのです。ええ、これを真似してですね、1日中「うったったーうったったーくるくるくるくるくるくるくるくる ゆーぽちゅっ!」とやってるわけですよ、ムスメ。「くるくるくるくるくるくるくるくる」って言ってる間に3/4回転くらいしかできないんですが(笑)。

それでも、すぐに忘れてしまうだろうとタカをくくっていたのですが、半年経った今でも

「ばれえ ちゅれてってくだちゃい。おねがいまっちゅ。」
(バレエに連れてって下さい。お願いします。)

と、言い続けています。忘れるどころか、バレエ熱はどんどん上がっていて、日々の自主練習も怠りません。仕方なくワタクシはネットで検索しました。しかし、探してみても2歳児にバレエを教えてくれる所はありません。どんなに早くても3歳からです。そして、家から通える範囲にあるのは"怪しげなバレエ教室"または"モダンバレエ教室"または"有名なバレエ団"の3ヶ所だということが判明しました。

"怪しげなバレエ教室"は先生のプロフィールがかなりヤバイです。男の先生なのですが、新宿2丁目ご出身のように見受けられます。残念ながら"ニューハーフ"方面ではなく"オカマちゃん"方面です。興味津々になったワタクシは電話をかけてみました。「もしもしぃ~っ!○○バレエ教室でございまぁ~っすぅ!」、ダミ声です、先生です、ワタクシ吹き出しそうです。こちらの事情を話しましたら、「あらぁ~っ、いいですわねぇ~っ!3歳くらいから始めたら将来が楽しみですねぇ~っ!」。あ、先生のセリフ、全て語尾上がりで歯切れ良く(但しダミ声で)読んで下さい。誤解のないように言っておきますが、ワタクシは"オカマちゃん"がけっこう好きです。友達もいたりします。でも、ムスメのバレエの先生となれば、やはり笑い飛ばすのは失礼にあたると考えます。毎週、レッスンのたびに、笑いをこらえる苦行を強いられるのはツライものがあります、ワタクシが。ということは、ここは却下です。

もう1ヶ所の"モダンバレエ教室"は、カルチャーセンターの中にあるようです。"カラオケ教室"や"ヨガ入門"、"健康体操教室"も併設されているのがウリのようです。もちろん大人のためのバレエ教室もあって、参加者Aさん(71歳・女性)やBさん(68歳・男性)のコメントなんかも載っています。バレエを始めてから、お友達も増え、健康になられたそうです。それはよかった。念のため電話で問い合わせたら、子供の受講生は今はないようで、1人だけならば大人のクラスと一緒にやってくれるそうです。はい、消えたっ。

となると残るは"有名なバレエ団"です。週2回2時間のレッスンで、かなり本格的です。中学生くらいで留学したり、芸大の舞踏科へ進み、プロのバレエ団に所属するという選択肢が用意されているくらい本格的です。宝塚で組員になるという道もあるらしいです。電話をして、本人の強い希望だと話したら、「どうかお子さんの芽を摘まないように、ぜひ伸ばしてあげて下さいませねっ!」と懇願されてしまいました。後日送ってくれた資料を見たら、当然ではありますが、お月謝もかなり本格的でした。発表会の費用も含めたら、1ヶ月の食費を軽く上回りそうです。

そこで、ばば@孫命の登場です。昨日遊びに来ていた母にもムスメは言いました。「ばれえ いきたいでっちゅ」と。ワタクシは母に説明しました。消去法で"有名なバレエ団"しかないこと、そのためには経済的にかなり負担がかかるということ、ワタクシの時間もかなり拘束されるから厳しい状況だということを。しかし母はあっさりと言いやがりました。

「お月謝と発表会の費用くらい出してあげるわよ。ムスメがこんなにやりたいって言ってるんだから、連れて行けばいいじゃない。週に1回は私が連れてってもいいんだし。問題ないでしょ。」

ワタクシの記憶に間違いがなければ、母は家から100㎞以上離れた場所(しかも離島)に住んでいます。車で2時間弱(高速道路使用。途中に明石海峡大橋あり)かかります。まぁ、今でも月に2回程度は、家業の所用を兼ねてこちらに来ていますので、それが毎週になるだけのことと言ってしまえばそれまでですが。

ダンナは、諸問題さえクリアされれば、ムスメがバレエを習いたいということにはもともと賛成でした。ということは・・・ええと・・・諸問題はクリアされてしまったようですね?もしかして、あとはワタクシのやる気ですか?

ムスメがバレリーナになった暁に、「バレエを始めたきっかけは?」と聞かれて、「クルクルクルクルマを売るならユーポスです」と答えるところを想像したら、ちょっとオモシロいなぁ程度にしか考えられないのですが、ワタクシ。どうしましょう?(汗)

Posted by AKIKO at March 12, 2004 08:54 AM | TrackBack
Comments

>と答えるところを想像したら、ちょっとオモシロいなぁ程度にしか

ちょっとどころではありません。
立てないくらい、面白いです。

バレエ、ワタクシ全然縁がなく、今年になり初めて鑑賞いたしましたが、どーもバレエというもの、滑稽にしか思えません(笑)
あの、ぴょーん、だっ、ぴょーん、だっ、っていう動きはお笑いのボケ役の振付けかと思ったぐらいです。

どうも、ワタクシのバレエのすり込みは幼少の頃の志村何とかに原因が有るようです。いけませんねえ(笑)

あ、ワタクシのバレエ鑑賞はコチラ↓でございます。
http://homepage.mac.com/tommy_a/iblog/B412808706/C22841432/E1432719499/index.html

気が向いたら見てやってくださいませ(^^)

Posted by: tommy at March 16, 2004 02:00 PM

>tommyさま
おお、tommyさんはバレエ鑑賞経験がおありなんですね。そうですか、そんなに睡魔に襲われるものですか。ワタクシには未体験ゾーンなので、かなり不安になってきました。

「白鳥の湖」といえば、やっぱり志村某さんが股間から白鳥の首をぺっろーんと伸ばしていたアレですよねぇ。というレベルのハハじゃ、ムスメの将来も知れたものですね(笑)。

う~ん、1人くらいお笑い系バレリーナがいてもいいような気がするんですけど・・・。クラシックの世界では認められないですかねぇ?

Posted by: AKIKO at March 16, 2004 09:53 PM

睡魔に襲われるのは私だけかもしれません(笑)

でも「白鳥の湖」のお約束のシーンには冗談抜きで感動致しました。
あの総勢30人近くが同じように舞うのはなかなか壮観でありました。

きっとあのシーンを見たら間違いなく、クルクルされるんでしょーな(笑)

うんうん、間違いない。

Posted by: tommy at March 16, 2004 11:23 PM

>tommyさま
ああ、きっとそんな壮観なシーンを間近に見てしまったら、どえりゃ~ことになりそうですねぇ。くるくるくるくる。

Posted by: AKIKO at March 17, 2004 02:57 PM
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