November 19, 2005

糸式中華粥

布団から抜け出すのがツラい寒い朝、朝食に中華粥を作ります。梅干やカツオブシでさっぱりといただく日本風のお粥も美味しいけれど、成長期のムスメと働き盛りのダンナの朝食には物足りないようなので、我が家では専ら中華粥です。しみじみと美味しい貝柱のお粥と、鶏団子入りのボリュームたっぷりお粥が定番。

このお粥は、かれこれ二昔前に行った香港の大衆食堂のおかあさん直伝。偶然入った尖沙咀の小さなそのお店で食べた、日本円にして100円にも満たないそのお粥が衝撃的に美味しくて、カタコトというのもおこがましいようなインチキ広東語と英語で作り方を尋ねたら、調理場に連れてってくれて丁寧に教えてくれたのでした。

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貝柱のお粥

<材料>
乾燥貝柱 ・・・ ホタテじゃなくても良いです。砕けているような安価な物が最適。
日本酒 ・・・ 料理酒でも可。このお店では老酒で作っていました。
米 ・・・ 生米からお粥にした方が美味ですが、時間がない時は炊いてあるごはんでも。
塩 ・・・ 自然塩が好ましい。

<下準備>
お粥を作る半日〜1日前から、乾燥貝柱をひたひたの日本酒に漬けて戻しておきます。コップ等に入れて、冷蔵庫で保存します。お酒が苦手な方は、水でも良いです。やや淡白な味になります。

<作り方>
1.鍋(土鍋が良い。なければ厚手の鍋)に、貝柱を戻し汁ごと入れ、火にかけます。アルコールを飛ばしつつ、貝柱が柔らかくなるまでしばし煮ます。水分が少ない場合は水を足します。貝柱の大きな塊は、お玉(レードルとか言うとオシャレ?笑)の背で潰します。

2.貝柱が柔らかくなったら一旦火を止め、スープを冷まします。人肌程度に冷めたら、研いでおいたお米と好みの量の水、塩をひとつまみ入れて、焦げ付かないような弱火でコトコト煮ます。余ったごはんを冷凍しておいた物や、炊いてあるごはんなら、スープが熱いままでごはんを投入します。

3.ごはんがほとびてお粥になったら出来上がり。好みの薬味を載せていただきます。

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鶏団子のお粥

<材料>
鶏挽肉 ・・・ 時節柄、特に安全な地鶏のモモ肉がよろしいかと。ササミは不可。
長ネギ ・・・ 青いところはスープに、白い部分は刻んで薬味として使用。
玉子 ・・・ 鶏団子のつなぎです。片栗粉で代用も可。
日本酒 ・・・ 料理酒でも可。もちろん老酒でも。
米 ・・・ 生米からお粥にすると時間がかかります。炊いてあるごはんなら短時間でできます。
塩 ・・・ ここは自然塩でひとつ。

<作り方>
1.土鍋(または厚手の鍋)にお酒を入れて加熱し、アルコールを飛ばします。適量の水を加え、長ネギの青いところを入れて煮立てます。

2.鶏挽肉は、玉子(または片栗粉)をつなぎに、塩少々で味をつけ、よくすり混ぜます。粘りが出るまで混ぜたら、小さな団子にして煮立った鍋に入れます。ゴマ油を少しつけたティースプーンで掬って鍋にポトポト落とすと手も汚れずに簡単です。

3.鶏団子に火が通ってネギがクタクタになったら、火を止めて、ネギを取り出します。生米から作る場合は、ここで一旦スープを冷ましてからお米を入れます。炊いたごはんの場合は、スープが熱いままでごはんを入れて、コトコト煮ます。

3.ごはんがほとびてお粥になったら出来上がりです。好みの薬味を載せてどうぞ。

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<薬味と食べ方>

本場では、油條(中国式揚げパン。パリパリしていて、ちょっと油揚げに似ている。中華材料のお店では冷凍で売っているので、それを家庭で揚げて使います。)を載せて食べる人が多いようですが、ワタクシは最近、油條が油っこすぎて食べられなくなりました。年・・・ですかね?(汗)

ゴマ油・オイスターソース・醤油・塩の各種調味料と、長ネギや浅葱(小口から刻む)・ほうれん草(茹でてみじん切りに)・もみ海苔・ザーサイのみじん切り・千切りにしたたくわん・塩昆布等々を並べ、各自、好みの味付けでいただきます。

ワタクシは貝柱のお粥にゴマ油+オイスターソース+ザーサイ+浅葱、ダンナは鶏団子のお粥にゴマ油+塩+ネギ、ムスメは鶏団子粥に醤油+もみ海苔+ほうれん草がお気に入り。ムスメのお粥には強制的にほうれん草が投入されます。冷凍保存してあるほうれん草のみじん切りを半解凍で入れると、お粥が冷めるので、ムスメには都合が良いようです。

朝食だけでなく、夜食にも良いです。薬味を増やして小洒落た器に並べると、来客時にもイケます。ヒラメやホタテのお刺身を添えると更に豪華版。器にお刺身を取って、その上からお粥を入れると、半煮えになったお刺身が美味です。味付けはそれぞれの好みに合わせられるし、特に冬場は、飲んだ後の〆ごはんにお出しすると喜んでいただけます。

Posted by AKIKO at November 19, 2005 08:11 PM | TrackBack
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